ドメインはインターネット上の住所として機能し、ウェブサイトの識別に不可欠。
ドメインの基本概念、種類、取得方法について詳しく解説し、ドメインの仕組みやその重要性を理解するための情報をまとめる。
インターネットの基礎を学び、自身のウェブサイト運営に役立てる。
インターネットの住所といわれるドメイン
ドメインとは
インターネット上のサーバーの位置を示す情報であるIPアドレスを、人間が判別しやすい文字列に置き換えたもの。
ユーザーは電子メールを送信したり、Webサイトを閲覧する際に、対象がインターネット上のどのサーバーに存在するのか特定する必要がある。
コンピュータはIPアドレスという32ビットの長の4つの10進数の数字192.168.1.23 または、128ビットの長さ8つの16進数の数字2001:db8:85a3::8a2e:370:7334を使用し、 サーバーの場所を特定するが、人間にとっては識別するのは非常に困難なためドメインを利用する。
ドメインは世界に同じものは存在しない唯一無二のもの。
ドメインの階層的な仕組み
URLとメールアドレス
インターネットにアクセスする際に利用するドメインが含まれた文字列で、取り扱うデータの種類により使い分ける。
- URL Uniform Resource Locator
- ホームページのあるWebサーバーを特定し、Webページ、画像、動画、プログラム等のデータのやり取りを行う。
- メールアドレス Mail Address
- メールサーバーを特定しメールデータのやり取りを行う。
URLの構造
URLは次の構成要素からなる。
- プロトコル
- データの通信形式を指定。
- ホスト名
- サーバー内のコンピューターの識別に使われる文字列。
- ドメイン
- ネットワーク上におけるWebサーバーの識別に使われる文字列。
World Wide Webの略でインターネットそのものを表す文字。
URLがインターネットに公開されていることを示しているが、
特に機能が与えられているわけではなく、必ずしも必要ではない。メールアドレスの構造
メールアドレスは次の構成要素からなる。
- ローカルパート
- メールの送信先の個人、担当を指定。
- アカウント名、メールボックス名とも呼ばれる。
- @マーク
- ローカルパートとドメインを区切る。
- ドメイン
- ネットワーク上におけるメールサーバーの識別に使われる文字列。
メールアドレスは大きく4種類あり、ドメインによりその区別ができる。
- フリーメールアドレス
- 無料のフリーメールサービスに登録することで取得できるメールアドレス。
- @gmail.com、@yahoo.co.jp etc
- プロバイダーメールアドレス
- インターネットプロバイダーとの契約により提供されるメールアドレス。
- @nifty.com、@XXX.ocn.ne.jp etc
- キャリアメールアドレス
- 携帯キャリアとの契約により提供されるメールアドレス。
- @docomo.ne.jp、@softbank.ne.jp etc
- 独自ドメインのメールアドレス
- 自身でドメインを取得して作成する、オリジナルのメールアドレス。
TLDからサブドメインまでの役割について
ドメインの構造
ドメイン名は、左側からトップレベルドメインTLD、 セカンドレベルドメイン SLD、 サードレベルドメイン ...という構造になっている。
それぞれの部分が階層的に組み合わされることで、ユニークで識別可能なドメインが形成されている。
レベル毎の役割
インターネットのドメイン空間の最上位に位置し、それぞれのドメインに対し唯一の管理組織が存在している。
独自ドメインを取得する際に「選択する」ドメインとなる。
以下のの2つのカテゴリーに分けられる。
- Generic Top Level DomaingTLD
- 汎用で一般的な用途で使用される。
-
- ▽ .comCompany Commercial
- 企業、商用サービス
- ▽ .netNetwork
- ネットワークサービス提供者
- ▽ .orgOrganisation
- 個人や非営利団体、非営利組織用
- Country code Top Level DomainccTLD
- 特定の国や地域を2文字で表す。
-
- ▽ .jp:日本
- ▽ .us:アメリカ
- ▽ .uk:イギリス
トップレベルドメインの管理組織により、セカンドレベルドメインを自分たちで特定の文字列を設定しているケースと、空き領域として売りに出しているケースがある。
- 設定されている例
-
- ▽ .co.jpCompany
- 日本国内で登記された企業
- ▽ .or.jpOrganisation
- 社団法人や医療法人など、特定の法人組織
- ▽ .ne.jpNetwork
- ネットワークサービス
ただし、ccTLDのすべてがセカンドレベルドメインを設定しているわけではなく、.usの管理組織は、これを設定していない。 - 設定していない場合
-
独自ドメインを取得する際に任意で「作成する」ドメインとなる。
通常は組織や企業名、ブランド名を表します。
SLDはドメイン名の中で最も重要な部分であり、TLDと組み合わせて一意のドメイン名を形成します。
独自ドメインを取得した後に「自由に作成する」ドメイン。
. ドットで区切られた文字列を追加することで、ドメインを新しく作成することができる。URLとメールアドレスのサブドメインは似ているが、それぞれ異なる用途や役割を持っている。
- URL
- ウェブサイト内のサービスから派生したページや機能に対して使用する。
-
- ▽ help.domain.com:ヘルプページ
- ▽ support.domain.com:サポートページ
- メールアドレス
- 特定の目的や組織ごとにアドレスを分割することに利用。
- 業務内容に応じてサブドメインを作成し、顧客対応用メールアドレスや社内連絡用のメールアドレスを分けて使用することができるため、業務の効率化が見込める。
自分のWebサイトを持つための第一歩
2種類のドメインを比較
ドメインの取得は以下の2通りがある。
- 取得者専用のドメイン名であり、他の個人や企業と共有しない。
- ドメイン名の選択が自由で、会社名やブランド名を反映させることができる。
- 費用は有料。
- URL:my-domain.com, MAIL:user@my-domain.com
- レンタルサーバー、ブログサービスの運営会社のドメインを複数のユーザーで共有。
- 各ユーザーにはサブドメインや特定のパスが割り当てられる。
- 他社の広告が表示されるデメリットがある。
- 費用は無料。
- URL: user.share-domain.com, share-domain.com/use, MAIL:user@share-domain.com
取得までの流れ
- ドメイン名を決める
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会社名、店名、商品名等からオリジナルの文字列を決める。
使用できる文字は半角英数文字と、「-」(半角ハイフン)。 -
目的に合ったトップレベルドメインを決める。
「com」や「net」は一般的で覚えやすい反面、短い文字列や一般名称はすでに登録済みであることが多い。
-
会社名、店名、商品名等からオリジナルの文字列を決める。
- 独自ドメインを取得
- ドメイン管理会社に申込みを行う。
ドメイン管理会社により、価格や取り扱いトップレベルドメインの種類が異なる。
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- お名前.com
- GMOインターネットが運営するドメイン取得会社で、国内シェアNo.1を誇る。
- スタードメイン
- ネットオウルが運営するドメイン取得サービスで、登録費用は業界最安クラス。
- Xserverドメイン
- レンタルサーバーで人気のXserverが提供するドメイン取得サービス。
- レンタルサーバーを契約
- メールサーバーのセットアップ方法は、レンタルサーバーによって異なる。
- ドメインとサーバーを紐づける
- ドメインの管理会社のページのコントロールパネルよりDNS設定を行う。
サーバーとドメインの管理会社が同じ場合、簡単に紐付けを行うことができる。 - 必要に応じてサブドメインを作成
- DNSサーバー側で独自ドメインにサブドメインの文字列を追加
- 完了
- ドメインの空き状況確認等ができるインターネットサービス
- CMAN
ドメインにかかる費用
初年度の取得料と次年度から更新料がかかる。
- 取得料:約 1 ~ 1,000円
- ドメインを購入する際に必要な金額。
- 更新料:約 1,500円 ~
- 次年度より1年毎に発生する金額。
「選択する」トップレベルドメインの種類によってそれぞれの料金に違いがある。
初回の取得料金は安くても、更新の際に料金が上がることが多い。
長い期間の利用を予定している場合、更新料の金額が重要となる。